以前、
和風が暮らしいい。のことを
触れた記事で書いた
田村記久恵さんの「
悦楽バイリンガル子育て オットは外国人 コドモは未来人」が発売されました。税込み1050円なのでAmazonだと送料がかかるため、現在送料無料をやっている
楽天で早速購入。
記久恵さんとは、学年は違えど同じ中高に通っていたので、本の中で記久恵さんの当時の制服姿のイラストの部分が私にはやたらとなつかしかったり。
記久恵さんの家庭の中で起こることを、記久恵さんが鋭くも温かい目で観察し、彼女のふんわりとしていてかつ渋いイラストとともに文章で綴られている。「バイリンガルに子供を育てるには!!」みたいに力が入ったものではなく、記久恵さんのおうちの様子がそのまま伝わってきて、こちらまでじんわりとあたたかい気持ちになるような本です。私にとっては、バイリンガルうんぬんの話よりも、旦那様(アメリカから来た三味線を弾く和心溢れるお方)が育児にとっても積極的で、いろいろと育児について考えながら行動している点が見て取れて、ステキだな〜という気持ちに。なんでも、子供の世話はもちろんのこと、子供の発音練習の為を考えた子守唄を自作しちゃうぐらいの入れ込みぶりなんだそう!すごすぎる〜。記久恵さんは自分でも「モノリンガル」と書いているぐらいで英語が得意な訳ではないそうなんですが、だからこそ「バイリンガルに育てる為にはこうするといいですよ!」的な感じでは全くなく、日常のひとこまひとこまを大事にイラストにしている感じなので、語学が苦手な方も親近感を持って同じ目線で「そうそうそう!」と楽しめるのではないかと。
あと、水中出産の話がちょっと出ていて、目を皿のようにしてそのページを読みました。私も病院ではなく、助産師さんと自分スタイルで出産したいなぁと思っているので、興味津々。子供って旋回しながら出てくるの!?とか、胎盤って食べられるの!?とか、目から鱗の話も盛りだくさん。
本の中で紹介されている、
『SIGN with your BABY』ベビー手話(ベビーサインランゲージ)も興味深かった。これ、確かヴィトの知り合いが制作にかかわっているやつで以前からその存在は知っていたのだけど、私たちはまだ子供はいないし、なんとなく、ふーんという感じで終わっていた。まだ喋れない赤ちゃんに簡単な手話を教えて家族とのコミュニケーションを可能にするというものなんだけど、記久恵さんのうちで根気よくやっているレポートを読んで、なんだか私もちょっと試してみたい気持ちになった。・・・といってもすぐに試せないのが残念!
記久恵さんのお家の話だけではなく、脳について専門家に話を聞いたコラムや、他の国際結婚カップルにいろいろと聞いたアンケート結果なども見応えを増しているのでしょう。どこのページから読んでも思わず見入ってしまうような、様々な話題がちりばめられています。そして一番びっくりしたのは、記久恵さんのイラストと手書き文が本当に満載なのです!ちょこちょこ挿絵程度にイラストが入っているのかと思ったらとんでもない!2ページに1ページは記久恵さんの絵文でびっしりと分かりやすく解説されていたりしてとてもなごむ。
記久恵さんは旦那さんとともに和モノ好きなのだそうだけど、お子さんにちゃ〜んと日本の文化をしっかり体験させているところもステキだな、と思う。最近日本にいて日本人同士の子供でもなかなか日本の伝統的な赤ん坊行事なんてやらなくなってきてますもんね〜。もちろん「日本の文化を教えなくちゃ!」という力が入った教育からではなく、記久恵さんたちの「好き」から来ているから魅力的なんだろうな^^。
そういえばこの前、ヴィトにも「ねぇねぇ、子供が産まれたら何語で話しかけるつもり?」と聞いたら、「ヘブライ語」と予想だにしなかった言葉が返ってきてのけぞった。私はヘブライ語は話せないのでまさかそういうことを考えているとは思いも寄らなかったのだ。私たちの共通言語は他にいっぱいあるのにさぁ、と思ったのだが、よく考えたらやっぱりヘブライ語がちゃんと話せる方が人生面白いんじゃないかな。英語とかスペイン語は育つうちに情報が溢れてくるから、興味があれば自分でどうにかできそうだし。でも、そうなったら絶対子供に対抗心を燃やしてヘブライ語マスターしそうだな、私。そ、それも悪くないか。
記久恵さんのうちのはなしではないけれど、家庭で語学を学ぼうとするあまり、曜日によって使う言語をかえるカップルの話がでていた。結果はつらすぎて挫折、だったらしいのだけど、一日中にしたから続かなかったんじゃないかな、と思う。うちは今はあまりやっていないけど、昔はよくゲーム感覚で1日1時間限定でやっていた。今から1時間は中国語のみ!とかで4カ国語ローテーション。ちょっとでも他の言葉がでてしまったら、1回につき100円の罰金で、それ専用の貯金袋まで用意していたほど。でも1時間で終わるので楽しめ、しかも貯まったお金で美味しい物を一緒に食べに行ったりして面白かったなー。
よく聞くハーフと呼ぶかミックスと呼ぶか、の話題も出ていたのだけど、うちの場合、すでにヴィトがいろいろと混ざりまくっている(父はアルゼンチン人、母はイエメン系イスラエル人、しかもお父さんの何代か前はウクライナだった、云々)ので、その子供はどうかんがえても「ハーフ」ではない(半分半分2つの物だけが混ざった状態ではないということ)。ヴィト自体も「なに人?」って聞くと時々冗談まじりに「何でも人^^」と言っているので、うちの子も「なんでも人」かな。まぁ、私も記久恵さんと同じで、この言葉自体はどうでもいっか、と思っている方なんだけど、「ハーフ
だからかわいいのね〜」とか言われたくないというのは激しく同意ですね〜。
これからもハル君(記久恵さんのお子さん)の成長が楽しみになる、ほっこり気持ちが温かくなる愛情たっぷりの本でした^^。大きくなったら自分のこの本を読むことが出来るハル君は幸せ者だなぁ〜!
【Useful Links】
■イラストエッセイ本
「
悦楽バイリンガル子育て オットは外国人 コドモは未来人」
■田村記久恵オフィシャルサイト
「
tanto tanto」
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