イエメンの旧市街と言われている地域は、11世紀の様相がそのまま残ると言われているところで、昔のままのイエメン建築の家が沢山建っています。茶色の壁に白い漆喰で縁取りのしてあるように見える摩天楼がそびえ立ちまくっている姿は圧巻。地震がないこともあるだろうけど、このような高層の建物が遥か昔からあるなんてすごいなぁー。サナアの別名は「世界最古の摩天楼都市」らしいのだが、それもうなずける。そして、この建物は観光用に管理されている場所でもなんでもなく、昔からここに人々が伝統的な生活を営み続け、今もこの建物に普通に暮らしているところがまたステキなのです。ここは丁度、現存している唯一の門、イエメン門から見た旧市街。
門の内側にはたいがい人々がたむろっています。イエメンの人たちは男も午後になると仕事を行ったん休んで何時間もぶらぶらしたりカートパーティーしたりで、「余暇先進国」ともいわれているとか!?
にぎわうスークへ続く道。イエメンの人は、アラブ人ばかりで(お金持ちのアラブの国は町を歩くと南アジア人ばっかり)、しかもみんなアラブ服を普段着で着ていて、町も昔ながらの感じなので、アラビアンナイトの世界にタイムスリップして迷い込んだような錯覚さえ覚える。オマーンなんかもアラブ人が多くてアラブ服だったが、なんかオマーンはみんなこぎれいで、イエメンのような薄汚れた普段っぽさがなかったような気がする。その分イエメンは「いやー、ほんと、ここぞ昔ながらのアラブって所に来たなぁ〜」という気分にどっぷり浸かれます。
スパイス屋さん。「ほら、これが塩だよ。なめてみるかい?」塩も岩塩で売っている。
パンを焼くおじさん。パンのかまどはあちらこちらにあって、焼きたてのパンが買えます。ちゃんとかまどで焼くパンに食べ慣れていたら、日本のスーパーのパンなんて絶対食べられないだろうなぁー。
油屋さん。どうしてこれが油屋さん?これは、らくだに目隠しをして、臼とひもでつないで、ぐるぐるぐるぐると果てしなく臼の周りを回らせ、その力で中の油をしぼっているのです。薄暗い部屋の中で、おじさんが臼の中を調節しながらやっているのですが、おじさんに比べてらくだって本当に大きいなぁ。
道行く人々。前からペットボトルをもったおじさんがやってきますが、おなかの真ん中にさしているのがジャンビーア(半月刀)。イエメンの男達はジャンビーアを結構老いも若きもみんなさしています。
チャイを飲みながら、おしゃべりに花を咲かせるおじさんたち。(ホラ、みんなジャンビーアさしてる)
お父さんを手伝って、食べ物を売る子供。このお父さんはあまり目が見えないようで、子供がそれをかばうように商売をしていた。障害をもった親を手伝って仕事をしている子供は本当によく見かける。いっぱい売れると学校に行けるようになるのかなぁ、などと思いをはせてみたり。
夜を迎える旧市街の街並み。これまた美しい。
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