日本で生活していると、様々な場面で、「未婚」であるか「既婚」であるか記入しなければならない場面に出くわします。そして、その場合、未婚か既婚かの2つの選択肢しかないことがほとんどのような気がします。まぁ、結論から言えば、そんなものはテキトーに答えておけばいいのでそうしているのだけど、いつもなんかしっくりこない感が微妙に残るのも事実かもしれません。
結婚していない状態-------(1)-------->結婚------------(2)------->現在
↑このような方の人生は、(1)が「未婚」で(2)が「既婚」なわけで、こういう質問に迷うこともないでしょう。
でも、
結婚していない状態-------(1)-------->結婚----(2)---->離婚----(3)---->現在
↑このような方の人生は、(2)の時は「既婚」でしょうが、(3)になってから、「ハテ、私はいまさら”未婚”なんて書いていいものだろうか?」と迷うのではないだろうか。
オンラインの三省堂提供「大辞林 第二版」で「未婚」「既婚」を調べてみたところ、
未婚・・・まだ結婚していないこと。
既婚・・・すでに結婚していること。
とあります。・・・・そ、それだけかっ!と突っ込みたくなります・・・が。
「〜ていないこと」ってなんだろう。「まだしたことがない状態」なのか「今していない状態」なのか。「まだ結婚していないこと」という文章は、文章的には「結婚していない状態」というよりも「まだ結婚をしたことがない状態」という感じもします。「既婚」という言葉だって、(3)の状態の人から見れば「”既に”私は過去に結婚してるよ?だから既婚?」という気もしますよね。
まぁ、離婚した後の状態を想定していない分類の言葉なのかもしれませんね。
じゃぁ、提出書類などで、「どうして未婚か既婚かを聞くのか」というシチュエーションを考えてみると。
A「役所や保険作成などの、法律が関わってくる提出物」の場合:
この個人が法律的にどういう立場なのか聞きたいための項目であろう。なので、(3)でも当然「未婚」。ここでは戸籍上の配偶者がいるかを確認したいんだろう。
B「産婦人科の問診票」の場合:
ここでは治療するにあたって、どのような性生活があったかを聞かなければならないための質問だと思う。なので、(2)がある程度の期間があったならば(3)の人も答えるべきは「既婚」だけど、これも現代となっては意味があるのかよくわからない。(1)の人だって驚くような性生活を繰り広げているかもしれない訳だしね。
C その他の場合:
ノリでテキトーに答えておく。
要するに問題は
「未婚か既婚かを問う質問で、なぜそれを聞きたいかということと、その選択肢が両方はっきりしないものだ」
ということなのでしょうか。聞く必要があるなら、質問と選択肢を、もっと工夫するべき?
例えば、Aの場合だったら、
質問:法律上の配偶者についてお伺いします。
選択肢1:現在戸籍上に配偶者がいる(外国人の場合も含む)
選択肢2:現在戸籍上に配偶者がいない
だと、非常に分かりやすい。
Bの場合だったら、
質問:治療に必要な情報なため、性生活とパートナーについてお伺いします。
選択肢1:性生活をともにする1人の特定のパートナーがいる
選択肢2:性生活をともにする複数のパートナーがいる
選択肢3:とくにそのようなパートナーはいない
だと非常に分かりやすい。でも答えにくいかも。でも知りたいことははっきり分かる。だって、婦人科って、未婚/既婚の質問の他に、どのくらいの頻度で性交しているかとか中絶経験はあるか、とかそういう記入項目があるぐらいなんだから、このくらいはっきり聞いても、その流れで書けるんじゃないか。
Cの場合は、聞いたところでちゃんとした結果もでないため、意味がないので聞くのをやめる。
などなど、解決方法(?)はいろいろあるのでしょうか。なーんてね。
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