私がスペイン語を覚えたのはまぎれもなく中米のメキシコであり、その後もラテンアメリカの方面ばかりでスペイン語を使ってきたからか、スペインに着いたとき、「ヨーロッパなのにスペイン語が通じる不思議な国」と感じてしまった。その言語を「”スペイン”語」と表現しながらも。
というわけではじめてのスペインである。スペインは危ないとかよく聞くが、みんな待ち行く人々は親切だった。マドリッドで地下鉄の乗換えのたびに人に出口を聞きまくったが、みんなこころよく教えてくれ、たまに一緒についてきて案内してくれる人もいた。夜行列車に乗り込むと女性ばかりのコンパートメントで、みんな「車掌がきたら切符をいったん預けて朝もらうのよ」とか、あれこれと教えてくれる。
そんなこんなしているうちにすっかり眠りにつき、目が覚めたら列車の窓からアンダルシアの丘の上の白い村が広がっていた。列車に乗りながらこんなアンダルシア名物(?)が見えるなんてラッキー。のんびりした丘でのんびりと草を食べ食べしている羊の群れなども多く、なんていいところに来たんだと寝ぼけまなこをこすりながら感動した。
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